センター試験がなくなって英語が入試科目から消える。さて、どうなる? 英語教育

大学の入試制度が2020年度(2021年1月受験)から大きく変わります。「センター試験」が「大学入学共通テスト」に変わり、英語が試験科目からなくなるのです。

わたしたちのように、大人の英語学習者にはあんまり関係ないかもしれませんが、いよいよ国が英語教育を変えようとしてるのかもしれないと感じています。
今日はそんなお話を。

センター試験廃止後ので試験対策本のゆくえ

大学入試は自分には関係ないけど、実は我が家には受験生がいます。受験英語の勉強で、シスタン(システム英単語)とかやってます。

娘が受験するのは、2020年より前だから、センター試験を受けることになります。そのための対策なわけです。

シスタンはセンター試験頻出順の単語帳なので、センター試験がなくなったら存在価値がなくなってしまうのかな?
なんてことを、ふと思いました。

そもそもセンター試験の頻出英単語は、どうやって決められているのでしょう?
重要語句だと判断しているから試験によく出すわけですよね?
だったら、センター試験がなくなっても利用価値はあるのかしら??

でもね、この「重要語句」って、何のために重要なのかってところが大事ですよね。

英語は道具だと考えると、用途によって必要な機能が変わってくるわけです。

たとえば、友達と会話したいだけなら、受験英語は必要ないような気もするけど、ある程度のレベルまでは覚えといたほうがいいのかなーともおもいます。

時代とともに言葉は変わる

手元にある「シスタンBasic」を見てみると、
必出1500語
多義語180語
となっています。
センターレベルはこれ1冊で大丈夫と言われる内容です。

シスタンはその上位版
必出2000語
多義語180語
です。難関大が目指せるレベルになっています。

Basicは2011年に改訂版が出されているんだけど、その理由は「時代とともに言葉は変わるから」と、はしがきに明記されています。

シスタンの収録語は、センター試験過去問、過去の大学入試の問題、1億語を超えるタイム誌などのデータ、さらにインターネットの英語を参考に選ばれているそうです。

雑誌やネットの英語も参考にしているということは、日常的にも使える英語といえるでしょう。

レベル的には、入門から中級レベルとされています。

わたしがチャレンジしている「村上式」では、特別な単語帳は使わず英単語は文の中で覚える方式なので、これまで単語帳は使ったことなかったんだけど、娘のお下がりのシスタンBasicをちょっと使ってみたくなりました。

なんといっても、語彙力が足りないのをいつも実感しているんです。

うーん、でもこれ以上英語学習に使う時間はとれないし。
ちょっと悩ましいところです。

センター試験の話題に戻すと、
こうした単語帳は、何も試験で点数を取るためだけにあるのではないということがわかりました。

では、なぜ「受験英語」は「使えない」などど否定されてきたのか?
それは、受験のシステムが問題なのかもしれません。
点数を取るために詰め込んで覚えて、試験に通れば忘れてしまう。これでは使える「言葉」としての英語は身につきませんね。

そういう意味では、「大学入学共通テスト」の受験科目から英語がなくなるということは、いいことなのかもしれません。
少なくとも試験の点数のために詰め込むことはなくなるでしょう。

英語の大学入試はどう変わる?

ここで改めて、2020年度に大学入試がどう変わるか、英語にフォーカスしてみてみましょう。

大学入試センター試験:マークシート方式の記述試験とリスニング試験を実施
大学入学共通テスト:「書く」「読む」「聞く」「話す」の4技能を評価できる民間の資格・検定試験を国が認定し、高校3年の4~12月の2度までの試験結果を各大学に提供する
※2023年度まで移行期間としてマーク式を併用

入試用の共通テストはつくらない代わりに、TOEICや英検など、民間の試験結果を利用するというわけです。これにより、現行の「読む・聞く」だけでなく、「話す・書く」能力も測れることになります。

この話が出始めた2017年の春あたりから、英語教育業界は大騒ぎだったようです。

今後熾烈な戦いが繰り広げられるのでしょう。

受験生たちにとっては、大学入試か民間試験かの違いだけで、どっちみち勉強しなきゃならないことには変わりないので、大した違いはないのかもしれません。

むしろ、前倒しになって、話す・書く能力まで問われるわけだから大変かな。

でも、この4技能を測るということは、長らく不評だった「英文和訳」みたいな使えない英語から脱却できるのかもしれないね。

これで民間の英語塾や教材が値上がりしたりしないかが心配。われわれ社会人学習者にも影響があるかもしれませんね。

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