50の言語を話せる男は、天才か?

世の中にはすごい人がいるものです。

エミレーツ(首長国連邦)のアメリカン大学で教鞭をとる言語学者、
アレクサンダー・アーゲルズ教授もその一人。
なんと、50もの言語を話せるのだそうです。

英語を母国語として、フランス語、スペイン語、中国語など主要な言語はもちろん、ラテン語やサンスクリット語のような現代実用とされていない言語も堪能だというのです。

50の言葉を話せる秘密とは?

アレクサンダー教授は、どのようにしてこんなにもたくさんの言葉を自在に操れるようになったのでしょう?

教授はしばしば「50の言語を話せる秘密は?」と問われるそうですが、いつもこう答えるそうです。

「リーディング、そして文法の勉強と練習に無限の時間を投じること」

The truth is it’s mostly down to endless hours of reading, studying and practising grammar

出典:theguardian

そう、そこには何か特別な秘密があるわけではなく、教授は特に天才的な言語の才能があったわけではない、というのです。ひたすら勉強と練習を繰り返しただけだ、と。

実際、小学生の頃にフランス語を習ったときには、あまり出来がよくなかったとか。

それが大学でドイツ語に出会い、ドイツ語の本を原語で読んでみたいと思ったのがきっかけで、猛勉強したのが外国語習得の始まりだったそうです。

その後、彼の外国語学習は、フランス語、ラテン語、ギリシャ語、サンスクリット語と続きます。
そして、20代でできるだけ多くの画言語習得を目指すようになりました。

結婚して子供を持つ前の5~6年間は、なんと、毎日16時間を勉強に費やしたといいます。

こうして、アイルランド語、ペルシャ語、ヒンディー語、トルコ語、スワヒリ語をスクリプトリウム(写字)によりモノにします。

耳からロウが落ちた

興味深いのは、その後、スペイン語の勉強をしたときに、「目からうろこ」ならぬ「耳かロウ」が落ちたような体験をしたと語っていることです。

これは、急にその言葉が聞き取れるようになるという体験のようなのですが、この後、アレクサンダー教授は、ヨーロッパ・ゲルマン・ロマンス語族では、すぐにできるようになったそうです。
スウェーデン語は3週間で習得したとか! もうマジすごいです。

アレクサンダー教授は、韓国人の妻を持ち、韓国で8年教授として働いました。
アジアの言葉は、やはり難しいらしく、韓国語はネイティブレベルになるまで10年を要したそうです。
息子さんはフランス語を話すらしく、夫婦の秘密の会話は韓国語だとか。

そんなアレクサンダー教授の夢は、ポリグロットアカデミーを設立したいということ。
(ポリグロットとは多言語使用者のことです)

かつてエスペラント語を学んだ教授は、人々を隔てる言語の垣根を取り払いたいのでしょうか。教授のように多言語で話す人たちが議論したり交流したりする場をつくりたいそうです。

ポリグロットな人たちが話をする時って、何語で話すんでしょうか?
テーマによって適した言語がありそうな気もします。

凡人に足りなかったもの

50か国語も話せなくていいけど、
せめて英語だけでも話せるようになりたいなー。
あ、できればドイツ語も。

実はドイツ語には学生の頃興味があり、グリム童話を原語で読んでみたいと思って少し勉強したことがあるのです。

同じようにドイツ語に興味を持ち、言語で本を読みたいと思ったところまでは同じだったのに、この違い!
わたしには努力も継続する力も全く足りなかったんです。
(ちなみに教授は私と同年代です)

1日16時間は無理だけど、
毎日続けることで、いつか私の耳のロウもポコッと取れる時が来るのかな?
語学は才能ではなくて、正しい方法で学習、というかプラクティスを続ければ、習得できるというのは、考えてみれば当たり前な気もします。
だって、その国の人たちは、誰でもみんな話せているんだものね。

では、どうやって学習すればいいの?
実は、そんな疑問に応える学習法があるんです。

次回は、語学の鉄人、アレクサンダー教授が推奨する外国語学習法をご紹介します。

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