NHK朝ドラ「ひよっこ」に出てきたオープンリールのテープレコーダー。懐かしい父との思い出がよみがえった

NHKの朝ドラって、戦後以降の時代設定だったりすると、わたしのような昭和世代にとってリアルに懐かしいものがいっぱい出てきますね。
先日もほんの一場面でしたが、わたしにとっては懐かしい昭和アイテムが出てました。
オープンリールのカセットテープ!
主人公みね子が務める工場の寮で、起床を告げるミュージックをカセットテープで流す場面が出てきましたね。
「うちにもこういうのあったなー」と思っていたら、突然父との思い出がよみがえってきました。
昭和40年代初頭「これからは英語の時代だ」といった父
わたしが子どものころ、わが家では、父が英会話のテープをオープンリールデッキで流していました。
父はハイカラな人で、
わたしがまだ幼稚園生だった昭和40年代初頭の田舎町で、
「これからは英語が大事だ」といって、英会話教室に通っていたんだそうです。
わたしが住んでいた町は地方の工業都市で、高度成長経済のもとそれなりに発展していたので、当時でも英会話教室はあったみたいです。
でもネイティブの先生なんているわけもなく、日本人教師も会話を教えられる人はいなかったんでしょう。
父の教材はネイティブの音声が吹き込まれたテープレコーダーでした。
このテープが、カセットテープではなく、オープンリールのテープだったのです。
カセットテープですら今の若い人は見たことないでしょうが、昔はオープンリールってのがあったんですよね。
うちにはこのポータブルタイプのプレイヤーがありました。
で、父が夜ごと英会話のテープを家で流すんです。
たいてい夜わたしたち子どもがお風呂に入るくらいの時間になると、流していたように思います。
もちろんわたしは意味も分からないまま、毎日英語を聞いていたことになります。
ファーザー、マザー、おやすみなさい
そして、お父さんのことは「ファーザー」お母さんは「マザー」というのだと父に教わり、夜寝るときのあいさつは、「ファーザー、マザーおやすみなさい。」と言っていたのを覚えています。
なぜか「おやすみなさい」は日本語で日英ちゃんぽん。 笑
当時の英会話教室では、DadとかMamなんていうくだけた表現は教えてなかったんでしょうね。
毎晩テープを流して、父が一生懸命英会話の練習をしていたのかどうかは残念ながら覚えていません。
わたしと姉にとってはちょっとした遊びのようなもので、聞こえてくる不思議な音をふざけて真似したりしたけれど、コトバとして勉強したという覚えはありません。
今でいうスピードラーニングみたいに、ただ聞き流していただけに近いものがあります。
そんな父も私が小学校に入学してすぐに亡くなり、この習慣もなくなってしまいました。
あのまま父が生きていたら、わたしはもっと英語ができるようになったかなー?なんて時々妄想しています。
絶対音感のような臨界点が言語にもあるのか?
私は不思議と英語のリスニングだけは昔からわりと良くできて、TOEICでもリスニングセクションの方が点数がとれたぐらいです。
リスニングを特に熱心に勉強したわけでもないのに何でだろう?とずっと不思議に思ってたんですが、どうやらこの子どもの頃の体験があったからなのかもしれません。
母国語を習得するとき、耳が音を捉えるのに、絶対音感のように、臨界点があると聞いたことがあります。
私は当時5~6歳くらい。
そういえばすでに小学生だった姉は、わたしと同じように英語を聞いていたのに、それほどリスニングや英語が得意というのは聞いたことがないです。
そういえば、わたしのスリランカ人の知り合いによると、スリランカ語は母音が豊富なので、どの国の言語も習得ができるといってました。
実際彼の英語はとても流暢で、日本語の発音もノンネイティブとしては問題ないレベルでした。
では、大人になったらもう音の聞き分け能力は手に入れることはできないのでしょうか?
これについては別記事で詳しくお話ししたいと思います。
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