終わりは突然やって来る

たった今入ってきた報せ。

長らくライターとして関わってきたフリーマガジンが次号で廃刊になるという。

出版不況と言われて久しいけど、地方都市の中堅出版社にもその波は厳しい。

廃刊になったのは、女性向けの情報誌。月刊だったのが半年ほど前から隔月刊になり、ついに力尽きたようだ。

20代後半から30代の女性に向けて、グルメ、美容、習い事などの情報を提供してきた同誌。この街にこうした需要がないわけではない。というより、他にもフリーマガジンがいくつもあり、競争に負けたという側面もある。
やはり全国展開している某誌は強い。資本力にモノを言わせて、本気でつぶしにかかってきた雑誌もあったりして。

早々に撤退して、他の事業にリソースを回すのは経営戦略としては正しいけれど、やっぱりさみしいなー。
ローカルに特化して、地元ならではのきめ細かい情報提供をめざしていたけど、いまいち特徴を出せなかったのが敗因かな。

これまでいろいろと取材したショップやサロンが思い浮かぶ。。
おいしい思いや、気持ちいい思いや、痛い(?)思いも、いろいろしたなーとかね。

いや、あまり感傷に浸っている場合ではない。
なぜなら、これで、一つの収入源が無くなってしまうから。

ここ1~2年は取材件数も減っていたので、それほどの痛手はないけれど、定期的にあったものが無くなるのは、精神的にもよろしくない。

でも、考え方によっては、良かったのかもしれない。本数が少なくなったとはいえ、一応予定を開けてスタンバイしておくということを、これからはしなくてもいいわけで…。

実は、このところ新規案件を増やそうかどうしようか、ちょっと考えていたんだけど、繁忙期に対応できるか、自分のキャパがどうか、いまいち自信がなくて決断できずにいたのね。

これで思い切って新しい仕事にシフトできるかもしれない。

こういうのも、めぐりあわせなのかな。廃刊は内部では急に決まったわけではないだろうけど、何か妙にグッドタイミング。

しかし、何事も永遠はないのだなと改めて実感。

今、目の前にあることを一生懸命やらないと。
次はこうしようとか、こんどは…とか、そんな機会は来ないかもしれないんだから。

仕事だけじゃなくて、人生はなんでもそうだよね。

一度だけ。
リハーサルはない。
ぶっつけ本番。
次はない。

若いうちはそれだって、何度でもチャレンジしたり、何度でもやり直したりできるけど、この年齢になるとそうも言ってられない。

人生は有限。

そんな当たり前のことが、目の前に現実として迫ってくる。

だからこそ、今をおろそかにしてはいけない。そんなこと理屈ではわかってる。

でも、わたしはずーっと、ちょっと先ばかりをみて、「今、この瞬間」の現実を見るのが苦手だった。

今を生きてないから、ふわふわした感じで、地に足が付いていない。

こうなったらいいのに、とか、こんなことがしたいとか、いろいろと妄想するばかりで。そんなわたしに、「今度…」という時はやってこない。いや、時がやってきても、実行しないまま、時はゆき過ぎていくのだ。

このままでは、ずーっと何もしないままで終わりそう。

そんなことにならないために、「今」を意識してみよう。
後悔したときには遅いんだから。

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